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​■コラム:  走行中の揚力とダウンフォース

どんなクルマでも、空気をかき分けて走る乗り物として、車両下からの揚力が接地感を軽くし、高速道路での走行ではフワフワとまた操舵感も軽く気持ちも緊張しながら走ることを皆様もご経験から思い当たるだろうと思います。案外と「それが普通で高速走行するといつもこうですよ!」と考えている方が多いのではないですか?

ふつうはそうです。それでよいと思います。飛行機は、レーシングカーとその他と空気を意識している乗り物があります。でも、普段の生活に関わることが少ないですからそんなにシビアに考えなくてよいと思います。

ただ、空気は目に見えないものですけど確実にその容積は存在してますので

風が強い日に風当たりを気にするとようやくその存在とその動きを意識する事でしょう。

車の話に戻りますけど、車は走行しているときにどうしても空気の壁に当たり押しのけ進みますが、その描き分けられた風は、上へ下へ右へ左へと車の全面より外側に向かい、特に注目したい所は、最初の書き初めにあります車の下側を通った風がタイヤに当たりそのタイヤがあるタイヤハウスの中へ続けて入り込んでその風には圧力がかかり、クルマを上方向へ持ち上げようとする力がかかります。これは風が床面を通過する時にも、リヤのタイヤハウスでも起こる症状です。その速度は時速90キロ手前付近から起こり始めます。

30年くらい前でしたか、レースカーからのフィードバック?公道を走る車に着けられたフロントスポイラーやリヤウイングでは「その角度のついた傾斜した面に風が押し当てられその力で車は「下側に押さえつけれれてコーナーも安定して速く曲がれるんだ。それがダウンフォースだ」みたいな話が日本中でレース好きや車好きの間ではそんな事が言われてました。

あれから、時間とともにそのダウンフォース発生のメカニズム話の理屈は変化し正しくはその流れる風の気圧差を利用した考え方が主流となりました。

 

しかし、これはレーシングカーにあるような主にリヤウイングなどの考え方です。ストリートカーではそれ以前に高速走行時にタイヤの接地性が弱くなる原因の”揚力”はかかったままでは、どんなにダウンフォースを生むパーツを装着してもプラスマイナスで相殺、また装着していない車は特に操舵の薄さ接地感が少なくなった状態から速度的にまだ緊張したまま走行しないといけないまま変わりないです。

本当ならば、タイヤハウス内で上へ押し上げようと暴れる圧力のかかった風を入りにくくし、また入ってしまった揚力がかる風を抜いていけばいいんです。車には買ってもらうためのデザインがありますから矛盾するところもあります。さらに良くしていく方法としては、車が搔き分けていく風を利用して(笑)。

空気は、壁に当たると弾けるようにその向こう側へ向きを転じて進もうとします。その風に勢いがあれはそれは渦を巻きその先へ進みます。その渦には時として、空気がない真空が存在してきます。それは周りから空気を誘い吸い引き込みます。その力は負圧と呼ばれエアロの考え方では、今回のようないらない風やエンジンルーム内の熱い熱を吸い出すことに利用してます。やり方は単純で抜きたい空気の横を通るようにその手前の形状から促して真空が存在する渦風を流すことにより、今回のタイヤハウスに溜まった圧力風をホイール部やタイヤ上部より抜いていってやるやり方です。

これの渦発生とその流し方がうまくできていれば、時速90キロ付近の高速走行時に静けさとともに接地感の弱さやフワフワ感は少なく低減されて落ち着いたフィーリングの操作感に変わります。その感覚は無駄な騒音がなく頭で描いた操舵ラインに敏速についてくる感覚です。

その操作フィーリングは、運転好きには溜まらない楽しさと安心感が訪れると思います。今回の高速走行の揚力話の始めに「それが普通で高速走行するといつもこうですよ!」という考えが普通の状態として基本の考え方で考えるならば、この揚力が抑えれた状態は、パーツを販売される市場でも言われるように下に押し付ける力のダウンフォースといっても良いと思います。

 

またフロントタイヤに関して揚力を抑えるにはレースカーに良くみられるカナードといわれるパーツをフロントバンパーに装着し、ホイールセンターあたりを目掛けて風を流せばそこそこは風が巻いてこの効果を出してくれる場合がありますが、あくまでタイヤハウス上にかかる揚力を抜くに過ぎず、走行していれば常に風は入り込み残念ながら完全に揚力ゼロにはならないと考えます。このカナードは残念ながら街中を走るストリートカーに装着しようものなら地域や検査官により判断異なりますが、クルマに対しての突起物のような歩行者等への危険なものとして判断されることが多いパーツですので、安易に追加できない部品である事が渦を任せる部品としては課題のままです。アフターパーツ部類では弊社を含め、様々な所でエアロの形状で突起させずにその形状に似せたり、同じ効果発生できるようにと保安基準の範囲内で達成させる努力をしている様子も伺えます。

最近では、少し前の2017年頃から純正のバンパーの形状事態がこの渦を巻かせ発生させるようにバンパー前の左右に昔で言うところのフォグランプ装着場所に風を流すようその先に縦線状の窪みを接地してフロントの揚力を抜く形状を採用しているように見てとれます。

 

今の時点ですが、エアロパーツを手がけたトヨタC-HRではフロントタイヤの揚力抜きをフロントハーフスポイラーにて。NDロードスターでは、フロントタイヤと​リヤタイヤ付近の揚力を抜き低減するようにフロントバンパー左右とサイドステップ後端にてその渦風を起こすようにデザインし形にしてドレスアップ制から空力屋の思考で製品を制作しております。

ラストは、弊社の内容になりましたがカボワンスポーツのコラムですので

ご了承下さいませ(笑)。

まぁ、空気を利用した力の発生とその効果を考え、さらにその部品を装着して愛車の乗り味が変わった時、またはそれを想像する時、それもある意味車好きには最高の至福の時なのかもしれませんね。

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